WASD Inc. 開発チームマネージャーの U76NER です。
この度、開発チームで輪読会を行うことになり、その第1回が開かれました。 本記事では、輪読会を行うことに至った経緯や、輪読会へのチームメンバーの感想をご紹介します。
輪読会とは
人々が集まって、同じ教科書などの本を読み、その内容について意見を交わすことを意味する語。事前に決められた担当者が、本の内容を訳したりまとめたりしてから、他の参加者が理解できるように発表する形式がとられることも多い。
輪読会の形式は様々ありますが、弊社の開発チームでは、以下の通りのオーソドックスなスタイルで輪読会を行っています。
- 章ごとに担当者を決めて、事前に内容をまとめたスライドを用意する。
- 他の参加者も、あらかじめその回の内容について読み進めておく。
- 日程を決めて定期的に行う。
なお、開発チームでは金曜日の午前中を文章をアウトプットする時間と位置付けており、これまでもこの時間で、ドキュメントや対外発信の記事を書いたり、社内でLT会を行ったりしてきました。 この輪読会も、その中での扱いとして行われるものです。
(LT会については別途記事がありますので、ぜひご覧ください。) tech.wasd-inc.com
開催の経緯
輪読会を行ったのは、タイトルにもあるこちらの本、いわゆるブルーベリー本が発売されて話題になったのがきっかけでした。
チーム内でも発売して話題に上がることがありましたが、弊社CTOの進木が先行して目を通したところ、非常に実践的で良い本だったのと感想がありました。
開発の話になりますが、弊社プロダクトのデジちゃいむは、開発言語としてフロントエンド、バックエンド双方でTypeScriptを採用しています。
チームメンバーはほとんどがソフトウェア開発経験がありますが、デジちゃいむのプロジェクトで初めてTypeScriptでの開発に携わったというメンバーが多い状況です。そのため、TypeScriptの言語仕様からくる特有の実装技術などについては、個々の実装やレビューを通してOJT的に身に着けており、TypeScriptを体系的に学ぶ必要性を感じていました。
この本を読むことでTypeScriptについての教育コストがかなり削減されるため、ぜひ全員で内容を共有したいということになり、輪読会を行うに至りました。 すなわち、輪読会を行うにあたって題材となる本を選んだのではなく、チームで共有したい本があるため輪読会という形式を選択した、ということになります。
(私も本を読み進めていますが、今までコーディングで無意識に行っていたことが言語化されていて、とても納得感があります。)
なお、本書中のコラムは特に実践的であり、実力のステップアップに最適なため、コラムについては担当者がまとめることをあえてせず、メンバー全員で内容を確認することにしています。
#ブルーベリー本 読んでるけど、特にコラムが実践的で初級者から中級者、上級者にステップアップしたい人に特にオススメできる https://t.co/BesA3vW7pK
— shinnoki / WASD Inc. CTO (@y_shinnoki) 2022年5月14日
輪読会の感想
輪読会の第1回は5/20(金)に行われました。参加したメンバーからは以下のような感想がありました。
- TypeScriptを体系的に学ぶことができてよかった。特に、実務ではなかなか触れない歴史的経緯や正確な用語などについて知ることができた。
- デジちゃいむの実装と結びつけることで、より理解が深まった。
- ドキュメントとして残し切れていない部分を浸透させることができた。
- ディスカッションを通じて、本の内容だけにとどまらない有機的な知識を得ることができた。
- 例えば、コードフォーマッタや浮動小数点数の演算精度などに話が及びました。
おわりに
本記事では、弊社開発チームで行っている輪読会についてご紹介しました。 輪読会を行うことで、TypeScriptの技術力向上という具体的なメリットがあることが明確なので、メンバーも非常に高いモチベーションで取り組んでいます。
今後も、WASD TECH BLOGでは開発チームの取り組みや、 React, TypeScript, GraphQL, Hasura, AWS といった技術スタックについての記事を定期的に発信していきます。よろしければ過去記事や、 もよろしくお願いいたします。